玲瓏 ‐ REIROU ‐

タイトル 玲 瓏 ‐ REIROU ‐
著者 KAZUYA OKUDA
発行日 2019 年 12 月 25 日
体裁 223 mm × 223 mm(正方形)、上製本、布クロス、題せん貼り、96 頁、カラー
作品数 55 点
装丁 キリバリデザイン
発行所 五目舎
定価 本体 6,300 円+税(送料別)

写真家経歴

〇 KAZUYA OKUDA /フォトグラファー/ネイチャーフォト、ポートレート、音楽家とのコラボレーション

2017 年 6 月   写真展(東京)
2018 年 3 月   写真展(東京)
2019 年 10 月   写真展(東京)
2019 年 11 月   写真展(東京)
2019 年 12 月   1 st 写真集『玲瓏 ‐ REIROU ‐ 』

KAZUYA OKUDA IMAGE&ARTWORKS

紹介文

写真家のサイトに掲載されている公式なプロフィールは上記のみである。

なるべく事前の情報を削ぎ落す意図があるようだ。それだけ作品と “素” で出逢ってほしいということだろう。

弊社で簡単な取材をしたので、勝手に補足させていただくと、写真家は京都大学法学部卒業後、東京大学大学院医学系研究科に進んでいるが、主に「薬品関係の刺激と動物実験に耐えられなくなった」との理由でのちに院を出ている。

院生のときから通っていた写真サークルの講師にプロになるように勧められ、決断、現在にいたる。

取材では、古神道や国常立神、アカシックレコードから UFOにまで話が及んだが、おそらくこれらは余計な情報とされるだろう。

また、今はコロナ騒動をきっかけとして、集合意識の影響を受けて人々が両極端に走りやすくなっており、たとえば日本では “自粛警察” といわれるような人たちが一方にいれば、一方では楽観的というよりは、 “お花畑” と称される人たちがいたり、世界を見ても、それまで抑圧されていた経済格差や人種差別などに対する不満が噴出し、抗議運動や対立が激しくなっている。

そうした流れは今後も激化していく可能性があり、政治、経済、宗教などの分野でますます対立していくかもしれない。

写真家によれば、たとえそういう事象の中においても、静かに両極性を観察し、極端に走って分離していくのではなく、自分らしく調和しながら自立していくことが重要な時代になっていくという。

そのためにも「感性」と「霊性」が大事になるので、『玲瓏 ‐ REIROU ‐ 』の写真一つひとつが、各個人の中で何ごとか響き合うよう願っている、ということだ。

写真集に対する私個人の感想を述べれば、作品を観てもらえればわかると思うが、それぞれがそのときの自然の一瞬の姿なのだが、よくいわれるように、その場の一瞬を切り取ったというにとどまらず、写真を観るたびにその一瞬の現場に毎回立ち会い、写真を鑑賞するのではなく、観るもの自身が森の川のせせらぎを聴いたり、海のさざ波に抱かれたり、鯉のぼりをはためかせる風に吹かれたり、陶然と桃の花の香に酔ったり、陽光を浴びたり、満天の星空を眺めたりすることになるのである。

現場の写真家の息遣いが聞こえるとか、カメラのレンズと一体化するということでもなく、観るもの自身が現場と化してしまう。観るもの自身が風になり、光になり、北極星を廻る星となるようなのだ。

そういう写真集である。

写真家によれば、雲も、岩も、色も、光の影も、すべてが一瞬だ。何がいつどう動くかはわからない。同じものはない。一瞬は待ってくれない。そこには一回しかいられない。だから準備が必要である。準備とは、写真家として、機材であったり、今日はこのレンズだろうとか、画角はこうだろうというようなことだ。

それは、前もってわかるという。

この日にちの、この時間の、この場所だということがわかる。しかし現場に出かけても、どうもうまく写真を撮れないことがあり、トボトボと帰る途中で、ふと寄り道をした先で本当の現場に出逢ったりする。

そうやって、いつも “現場” に出かけていく。

ロケハンは、岩場などの危険な場所以外はほとんどしない。事前に場所を決め、撮るものを決め、計算をしてのぞめば、いわゆるきれいな写真を撮ることはできる。しかし写真家は、計算をすればするほど写真が撮れなくなった。シャッターがおりなくなるという。結果、作品の 8 割はロケハンなしのものとなった。

シャッターをきる回数も極端に少ない。本当にこの場所のここだけ、というときしかシャッターをきらなくなったからだ。

いつかまた、今度は長いインタビューをしてみようと思う。どこまで掲載許可が降りるかわからないが。

写真集巻末に掲載されている写真家自身の言葉を紹介する。

個人の感性・霊性の拡がりが鍵となる時代です。
自然を通して 澄み渡る静寂の世界を自分の中にみる。
この写真集がこころ素直に軽やかに生きる一助となる事を祈っております。

以上、KAZUYA OKUDA の 1 st 写真集『玲瓏 ‐ REIROU ‐ 』の簡単な紹介だが、弊社の公式な出版物としても初となる。

初版限定 500 部であり、各写真集の巻末の朱色の見返しに、1 ~ 500 までのナンバーが打ってある。何かしら感じるものがあった人はぜひ、ご購入いただき、お手もとに置いていただければと思う。

ちなみに、写真家の出身地や生年月日は公式には伏せられているが、日本の中部地方の生まれで、まだ若い。

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