だるまさんこちら向かんせ世の中は月雪花に酒と三味線…とまあ、こういきたいものです。

モツ…

……師走ってか、もう今年も終わりじゃん。

どうにも怠惰だね、私は。

6 月に会社辞めて、さあどうすんべえと沈思黙考、というのはウソで酒飲んでクダまいてオダあげて早 12 月。その間、調子こいてあれもこれもと企画立てていい気になってたら、とんでもない仕事量になっていた。こりゃひとりじゃ無理だなと言ってもそれはハナからわかっていたから、外部のスタッフなんかと進めるつもりが細かい雑用ってやつがけっこうバカにできず、来年は誰かまじで雇わなきゃだめかしらなどと思っとるわけです。

雇うったって、人入れたらそのぶんさらに稼がなきゃならないからまた仕事を増やすことになる。んなで大丈夫だろうかと思わないでもないが、そもそも先のことはあまり考えないから、いやそれは違うか、先のことというかやることは決まってるんだが、細かい算段をあれこれ考えるという能力がどうやら私には欠けてるから、大丈夫だろうかと思うこと自体がムダなのだ。

とりあえず酒飲もうってことで過ごしてるわけだが、前も書いたかどうか、ひとりでは基本的に飲まないから誰かと飲むことになって、また企画ができあがるというか降ってわいてくる。あ、それいいじゃんってことで盛り上がり、なんやかやで進行する。で、そろそろ具体的な実務に入っていくことになるのだが、その仕事の山を目の前にして途方に暮れて、ちょっとこなしてはまたなんやかやで台湾行ったり福岡行ったり新宿G街に行ったりしてまた仕事が増える。

いや仕事はいいのです。好きなことしかやらないから苦でもなんでもないのだが、物理的な壁にぶちあたる。こりゃひとりじゃムリだなってことだ。厳密に言えばムリじゃないが、酒飲む時間がなくなる。飲まなきゃいいじゃん!とカミさん以外からも罵詈雑言浴びせられそうだが、酒飲むことは私にとっては人と会うことで、人と会うことはすなわちこの世で生きるということなのだからしょうがないんだこれは。酒なんか飲まなくても人と会えるだろこのバカチンが!と言われても、これは私側の問題で、必ずしも相手が飲む必要はない。飲んでるほうがいいが。

なんと言うか、ガキの時にみんなと遊んでて、初対面のヤツに会って、お前どこの小学校だ? オレは◯◯小だ、なんて話して、じゃ一緒に遊ぼうってことになって、遊んでるうちにお互いそれぞれのテリトリーの、お互い知らなかった遊びの情報も交換できて、あそれ面白いじゃんってことでさらに遊びが深まって、仲良くなって、また遊ぼうよってことにもなって、次に会うときにはそれぞれ新しい仲間を連れてきて、またさらに遊びが増えて…みたいなことで、酒飲むってのはその遊びに近い感覚で、酒飲まないと、オレは◯◯小でオマエは◯◯小ね、じゃ、ってすぐ別れるようなもので、要するに会いはしたが、So what ?てなもんだ。つまらない。

ちょっと違うか。

でも、ガキのころは遊ぶことが生きるってことだった。そうでしょ? だんだん自分で言ってて自信がなくなってきたからもうよすが、まあそうした意味で言えば、この数か月いろいろな遊び友だちができたわけだ。でも、遊びもあまりに多いと今日はこれとこれで明日はこれとあれ、昨日はあれやったから今日はこれというふうに、一日いくつもできない。暗くなってくれば家に帰らなければならない。帰らなくてもいいが、夕飯食いそびれたり、親に捜索願を出されたりする。だから、ぎりぎりで遊んで、明日はあいつらと今度はあれをして遊ぼうなどと夢想しながら家路につくのだが、そのうちに今日の夕飯のおかずは何だろうってことのほうが一大事になってくるってどんだけ貧乏で庶民的な生活なんだってことだが、本当だったからしょうがない。

で、そんな遊びをじゃない仕事を面白いからと次々に入れて途方にくれてるんだから、どんだけガキのときのほうが効率よく遊んでたかというか賢かったかということがよくわかったわけだ。酒のせいかわからんが、歳ふるごとにどんどんバカになっていくな私は。

それでいいかげんまた、さあどうすんべえと小さな事務所で腕組んで沈思黙考し、ひとつみなさんに企画の相談をしご教示いただこうか思っていたところが、カミさんの電話で今日はモツ鍋にするから帰りにニラともやしを買ってきてくれと言われ、おろ? モツ鍋かってんで、日本を動かすかもしれない重大な企画もちょっと脇にずれはじめ、気もそぞろ、尻も落ち着かず、いまやそそくさと帰り支度をしはじめ、西友はまだやってるかなどと考えているわけだから、日本いや世界の将来も覚束ないのでありマス。

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