だるまさんこちら向かんせ世の中は月雪花に酒と三味線…とまあ、こういきたいものです。

サギかよ…

この世に生まれて、初めて “詐欺” というものにあった。

いや、以前から探していたというか、市場に出てくるのを待っていたある文献があるのだが、それが先週、マイナーな通販サイトに出ていたのだ。

マジかよ!ラッキー!ってなもんで即購入し、代金を振り込んだ。

がしかし、いまだ商品は来ず、問い合わせ先のメールもトンでいた。

今から思えば、おかしなことはあったのだ。

めったに出る商品というか文献ではなく、出たとしても高額で取り引きされており、ある種投機的というと大げさだが、それでも稀覯本の世界ではよくあるレベルで取り引きされていたのだが、それがびっくりするくらい安価で出品されていたことや、振込先がカタカナの外国人名義だったこと、途中、ちょっとしたメールのやりとりがあったのだが、日本語がヘンだったことなどなど、それってアウトじゃんって今なら言えるが、アトノマツリだ。

私の欲と情けなさゆえのことだが、まず、マイナーな通販サイトだったということも警戒すべきはずだが、欲深い私は、文献自体が高尚というとアレだが、よほどのヤツでなければまず読まないだろうというシロモノであったことから、こうしたマイナーなショボイ通販サイトにこそ、間違って出てくる可能性が高いんじゃないかと思ったのである。

さらに、外国人名の振込先や、カタコトの日本語にしても、おかしさてんこ盛りだが、だからこそ、この価格で売りに出されたのだろうと都合よく考えたのである。

ましてや、これほどまでに求め続けてきた文献なので、そろそろ自分の手もとに来てもよさそうだとさえ思っていたのである。

そのほか、たわけた理由はいろいろあると思うが、簡単に言えば、おのれの欲と傲慢に目がくらんで、頭が鈍って、判断力がくもったのである。

それだけだ。

これがずっと前であれば、なんとも思わなかった可能性もあるし、というか、そもそもそうした手合いと出会わなかったかもしれないのだが、それはお金があったのですぐ購入しただろうからという意味である。

しかし今は、そんな文献は、たとえそれが本物であっても買ってはいけない状況だ。

しかし、それくらい欲しいというか、弊社で行なうべきある検証上、どうしても必要なものなのだが、結果としては詐欺に遭い、お金を失い、おそらくまた信用も失うだろう。

……いやしかし、詐欺というのはたぶんその構造はどれも同じで、詐欺師はいつの世にもいるだろうからいいんだが、いやよかないが、なんというか、お金の世である以上、必然的に登場してくるものだと思うが、問題はひっかかるほうだ。

私のように。

そこには、やはり欲があり、傲慢がある。

そして、それらを都合よく正当化する “屁リクツ” がある。

ああ、いい年こいて、何をか言わんやだが、今年も押し詰まり、妙なヤカラも湧いてくる。

みなさまにおかれましても、もろもろ、お気をつけくださいね。

 

 

さてと、『おやすぴ』の収録にいこ。

Commentコメント

  1. たきこ より:

    西塚様
    詐欺に遭われたんですね、お気の毒さまでしたねえ。
    私も少し前に本当にしょうもないモノをネット検索して安値のサイトで購入手続きしたんです。
    でもその後の対応に妙に不安を感じ再検索したらそのサイトは消えていました。
    やられた!フィッシング詐欺!
    慌ててカード会社に連絡してカードを止めて貰ったり再発行して貰ったりで被害がどうなるのかドキドキでしたよ〜。
    いやあ、まさか自分がやられるなんて、とほほ。

    ところで、やられちゃった感の事なんですけど、欧米人にとってやられちゃった感って、ジョンレノンが結婚したのがオノヨーコだった事かなあ、と思ったり。
    どうかしら?

    先日NHKの番組のワルイコアツマレで、児童合唱団の子達に歌謡曲を歌ってもらうコーナーがあり、その曲の作詞家に来てもらい意味などを質問する場面でのことでした。
    その日の歌謡曲は金妻で話題になった、恋に堕ちて、でした。
    子供達からの質問に作詞家の湯川れい子さんは相変わらず豊満な美貌でお答えになる。
    作詞のエピソードではなんとこの曲がリリースされる前日だかに公衆電話がプッシュフォンに変わってしまう事態があった、と。
    だけど、ダイヤル回して 手を止めた、のフレーズが無ければこの歌詞の値打ちはない!との思いでダイヤルのままで走ったのだ、と仰っていました。
    電電公社にやられちゃったけどそれをモノともしない湯川さんの凄さが良かったなあ。

    ワルイコアツマレは元SMAPの3人が出演の番組です。
    彼らもやられちゃったけど、めげずにコツコツと実力を小出しにしていたら、NHKが番組展開してくれたり趣味の領域を超えて作品を発表できたりと今やとってもハッピームード満開のようです。

    そういえば、スマスマでSMAPがアホな事にチャレンジするようになってアイドルがお笑い路線に加わり初めた頃からお株を取られたお笑い芸人が嘆き、お笑いの流れも変わってきたのだとか。
    これもやられちゃった部類ですかねえ。
    ほなまた〜

    • 西塚 裕一 より:

      たきこ様

       
      ポストありがとうございます。

       
      >ところで、やられちゃった感の事なんですけど、欧米人にとってやられちゃった感って、ジョンレノンが結婚したのがオノヨーコだった事かなあ、と思ったり。どうかしら?

       
      ですね。それもあるかと思います。
      ですが、私の偏見でしょうが、ジョンとヨーコのその件は、たぶんに人種差別系の問題があるようにも思います。

       
      >先日 NHK の番組のワルイコアツマレで、児童合唱団の子達に歌謡曲を歌ってもらうコーナーがあり、その曲の作詞家に来てもらい意味などを質問する場面でのことでした。その日の歌謡曲は金妻で話題になった、恋に堕ちて、でした。

       
      そうでしたか。
      その番組は知りませんでしたが、子どもたちにあの歌を歌わせるというのもすごいですね。
      私の感覚が古いのかもしれませんが、以前、保険関係?の CM ソングでも、子どもたちに「お金は大事だよぉ~」みたいな歌を歌わせているのがありましたが、
      それについてブログに書いた気もしますが、要するにそういうことをする気が知れないということを書いたのですが、同じことを感じました。

      湯川さんについての件は、彼女らしいですね(笑)。

       
      >そういえば、スマスマで SMAP がアホな事にチャレンジするようになってアイドルがお笑い路線に加わり初めた頃からお株を取られたお笑い芸人が嘆き、お笑いの流れも変わってきたのだとか。これもやられちゃった部類ですかねえ。

       
      そうした流れのチェンジは、たしかにありますね。
      私は、ウッチャンナンチャンあたりから、お笑いは変わったと思っています。
      また私の偏見なのでしょうが、彼らあたりから、それまでの “プロフェッショナル” 観が変わったように思います。
      制作サイドの問題でしょうが。

      これは袋叩きになる可能性もありますが、彼らあたりから、それまでの流れで言えば、TV に出てはいけない人たちが出はじめたと思います。
      今、TV に出ている芸人さんたちを見てください。

      世代にもよるでしょうが、昔なら考えられない人たちが出ていますよ。

      完全に美学的な問題ですが。

      これも問題発言の類いとなるんでしょうね(笑)。

       
      西塚

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